QUICPayについて
QUICPayはJCBが運営する後払い式の電子マネーです。
後払い式電子マネーで、事前のチャージは不要で、サインなども不要なため非常に決済がスピーディに行えます。
QUICPay概要
運営母体 | JCB |
タイプ | ポストペイ |
利用限度額 | 一度の支払いは20,000円が上限 QUICPay+では上限なし |
紐付け | クレジットカード プリペイドカード デビットカード |
支払いでの獲得ポイント | 紐付けたカードによる |
Apple Pay | 対応 |
QUICPayの種類
QUICPayの種類にはおおまかに、下記の6タイプがあります。
- QUICPayカード
クレジットカードと分離したタイプで、QUICPayの支払いだけに使用します。 - QUICPayモバイル
スマホなどのおサイフケータイ機能です。Apple Payも対応可能です。 - クレジットカード一体型
- QUICPay (nanaco)
QUICPayにnanaco機能が追加されていて、QUICPay・nanacoのどちらとしても利用可能です。 - キーホルダー型
スピードパスプラスとANA QUICPay+nanacoがあります。
エッソ・モービル・ゼネラルのSSでガソリンの支払いが可能になるスピードパスプラスと、ANAのスキップサービスと電子マネーが利用できるキーホルダータイプのQUICPayです。 - コイン型
コイン型のQUICPayですが、オリジナルリストバンドを使用すると、まさしく手ぶらで決済が可能です。
QUICPayカード
クレジットカード会社に申し込み、クレジットカードとは別に発行されます。
クレジットカードと2枚もちになるため、利用に応じて使い分けることになりますが、普段はQUICPayカードだけ持ち歩いてコンビニなどの通常の買い物に利用するという使い方ができます。
発行は、JCB・トヨタファイナンス・オリコ・セディナ・日専連・UCSカード・アプラスがあります。
QUICPayモバイル
最も使いやすいタイプがこれだと思います。
おサイフケータイで設定することができ、発行手数料も無料です。
Apple Payも対応しているため、スマホであればほぼ全ての機種で利用できるはずです。
クレジットカード・キャッシュカード付帯のQUICPay
クレジットカードに付帯しており、カードを1枚で管理できます。
ただし、ちょっとした買い物でもクレジットカードを持ち歩く必要があるため、逆にデメリットになる可能性もあります。
QUICPay(nanaco)
nanacoカードを見てみると、背面にQUICPayのマークが入っています。実はnanacoカードにはQUICPay機能が搭載されていて、クレジットカード会社に申し込むと、nanacoカードでQUICPay払いが可能です。
申し込み可能なクレジット会社は
- JCB
- セブンカード
- セディナ
くらいです。
支払い時には、nanaco払いかQUICPay払いを選ぶことになりますが、QUICPayで支払うと、クレジットカードのポイントが貯まり、nanacoで支払うとnanacoポイントが貯まります。
ただし、セブンイレブンでQUICPay払いをすると、nanacoポイント(200円=1pt)とクレジットカードのポイントが同時に貯まります。
※場合によっては、nanacoボーナスポイントも貯まります。
セブンカード・プラスの場合、もともとカードのポイントがnanacoポイントになっていますので、QUICPay(nanaco)申し込み時にセブンカード・プラスを紐付けると、どこで電子マネーを使ってもnanacoポイントを貯めることが可能になります。
nanacoポイントという点では、セブンカード・プラスが優位かもしれませんが、陸マイラーという視点では、後述する陸マイラー向けクレジットカードを紐付けるといいでしょう。特にnanacoポイントはANAマイルに交換可能なので、セブンイレブンでQUICPay払いをすると、ANAマイルへの還元率が実質向上します。(ANA QUICPay+nanacoでも同じですが)
QUICPayで貯まるポイント
QUICPay自体にはポイントはありません。
紐付けたクレジットカードのポイントがそのまま適用されます。
汎用的である分、他の電子マネーにあるボーナスポイントはないため、クレジットカードでのスピーディな決済と利用できる店舗の幅を広げたものと言えるでしょう。
※QUICPay(nanaco)とANA QUICPay+nanacoに関してだけは、特定の条件でnanacoポイントが付与されます。
そのため、どのクレジットカードと紐付けるかが重要になりますが、全てのクレジットカードと紐付け可能なわけでもありません。
クレジットカード一体型とおサイフケータイを選べるのは
- JCB
- MUFGカード
- オリコ
- セディナ
- セブンカード
- UCSカード
- アプラス
- 日専連
おサイフケータイのみ対応なのは
- UCカード
- クレディセゾン
- アメリカンエキスプレス
となっています。
ANA陸マイラーにおススメのクレジットカード
クレジットカードの前に、ANAであれば、ANA QUICPay+nanacoまたはQUICPay nanacoがお勧めです。
QUICPayとしても、セブンイレブンではnanacoとしても利用でき、カードのポイントの他にnanacoポイントが獲得できます。
QUICPay+nanacoを申し込むためにはANA JCBカードが必要で、ANAカードのJCBブランドなら何でもいいのですが、ANAカードのJCBブランドは、一般もソラチカもワイドもマイル付与率には大差ありません。既にANAカードのJCBブランドを持っていれば、それでOKです。
陸マイラーでANA ToMe CARD (JCB)、いわゆるソラチカカードを持っていれば、それで十分です。
PASMOユーザー以外は死蔵するだろうソラチカカードに使い道が出てきました。もちろん、他のJCBを持っていればそれでも構いません。
ちなみに、10マイルコースであれば、マイルへの還元率は1.0%ですが、セブンイレブンはANAカードマイルプラス加盟店ですので、これとは別に200円=1マイルが得られます。更に、QUICPay nanacoであれば、200円=1nanaco=0.5mile(0.25%)なので、合計1.75%のマイル還元率となります。(厳密には、nanacoポイントは200円(税抜き)=1ptなので、少し下がりますが)
ただし、ANA QUICPay+nanacoはキーホルダー型ですし、QUICPay(nanaco)はnanacoカードを使う必要があり、Apple Payを含むモバイル端末での利用はできません。
それが困る場合は、QUICPayにANA JCBカードを組み合わせてnanacoポイントを諦めるしかないでしょう。
JAL陸マイラーにおススメのクレジットカード
JALカードJCB
第一の候補は、当然JALカードJCBになります。
ショッピングマイル・プレミアムに参加すれば、100円=1マイルとなりますし、発行手数料500円を支払うことでWAONも利用可能です。
WAONとQUICPayを状況によって使い分けることで、マイルを効率よく貯めることができます。
セゾンゴールド/セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス
年会費は張りますが、セゾンゴールド・アメリカン・アメリカン・エキスプレスとセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレスで、SAISON MILE CLUBに加入するのもお勧めです。
JALマイルへの還元率が1.125%とJALカードを上回る還元率です。
こちらのカードはQUICPayとiD両対応ですので、使えなくて困ると言うこともほとんどないでしょう。
※Apple Payにカードを登録すると、QUICPayとして扱われますので、iD利用だとカードを使うしかありません。
リクルートカード
JALカードのショッピングマイル・プレミアムの費用がもったいないと思うなら、リクルートカードがお勧めです。
リクルートカードのJCBカードであれば、カードのポイントが1.2%です。
Pontaポイントを経由してJALマイルに交換しても、0.6%の還元率で、ショッピングマイル・プレミアムを適用しない場合のマイル還元率0.5%を上回っています。
QUICPay+でau Walletが利用可能になった
au ユーザー限定の方法ですが、QUICPayとau Walletの組み合わせでポイントを二重取りすることができるようになりました。
QUICPayのバージョンアップともいえるQUICPay+ですが、プリペイド式の電子マネーである au Walletを紐付けることができます。
au Walletはチャージでクレジットカードのポイントがつきますし、QUICPayで支払ってもau Walletで支払ったのと同様にポイント(0.5%)がつきます。
つまり、QUICPay利用でありながら、au Walletのポイント二重取りが可能になります。
残念ながら、Walletポイントはマイルへの交換はできませんが、例えばリクルートカードでチャージすれば、1.2%(=0.6% JALマイル)を獲得しつつ、0.5%のWalletポイントを獲得することができます。
au Walletにチャージできるカードは、決済方法によって異なります。
Masterであればいずれも可能ですが、VISAは限られており、JCBはセゾンカードとTS CUBIC のみです。
auかんたん決済であれば、楽天カード・イオンカードのJCBもチャージ可能になりますが、どちらのチャージにしてもカードが限られていますので、事前に確認しましょう。(Masterであれば、カードを気にする必要ありませんが)
QUICPayが利用できるお店
JCBが運営していることとApple Payが対応したことで、加盟店が一気に広がったようです。
主要コンビニはほぼ対応ですし、イオン・イトーヨーカドーなどのショッピングセンターなどでも使えます。
マクドナルドも2017年下半期より順次対応してくようです。(QUICPayだけではありませんが)
詳しくは、http://www.quicpay.jp/shoplist/ を参照してください。
QUICPayとQUICPay+
QUICKPayがパワーアップして、QUICPay+(クイックペイプラス)が誕生しました。
これまでとの違いは、概ね以下のようなものです
- クレジットカード以外も紐付け可能
クレジットカードに加えて、デビットカード・プリペイドカードも紐付け可能になります。 - 1回あたりの利用金額の制限解除
QUICPayは1回あたりの支払い上限が20,000円でしたが、QUICPay+では制限がありません。
もちろん、紐付けたカードの上限以上は使えないのですが、これにより大きな買い物も可能になりました。 - QUICPay+はモバイルタイプのみ
将来的には分かりませんが、現状はモバイルタイプのみです。ちなみにApple PayのQUICPayは実はQUICPay+になっているようです。 - お店によってはQUICPay+での決済はできない
端末の違いにより、QUICPay+に非対応の店舗もあるようです。
その場合は、クレジットカードで紐付けたQUICPayしか利用できません。
デメリット
ポストペイに共通するデメリットではあるのですが、ポストペイの特性上、チャージと支払いでのポイントの二重取りができません。
とはいえ、プリペイドタイプのものもチャージでのポイントがつかないとかポイントが低減されたりしますので、大きな差はつかないかもしれませんが。
また、ネットショッピングや海外での利用も不可ですが、そもそもクレジットカードを持っていることが前提なので、そのような場合にはクレジットカードを使用すればいいと思います。
Apple Payにセブンカード・プラスを入れた場合
Apple Payにセブンカード・プラスを登録すると、QUICPayとして登録され、QUICPay払いが可能になります。
ここで注意があるのですが、Apple Pay払いの場合、nanacoポイントは200円=1pt(0.5%)にしかならず、セブンカード・プラスのポイントに関連する特典や機能しません。
一般のお店で利用する場合にはQUICPay払いでいいのですが、セブンイレブンやイトーヨーカドーなどでは、割引も特典ポイントも得られません。
まとめ
ApplePay対応可能なところから、取り扱い店舗が増えてきている印象で、iDには劣るものの、けっこうな場所でスピーディに決済可能です。
残念ながら、ネットショッピングでは利用できませんが、クレジットカードを使えば問題ないので、唯一のデメリットはプリペイド式の電子マネーと比較するとポイント還元率が見劣りすることでしょう。
ただ、セブンカードプラスであれば、QUICPay(nanaco)が利用できて、nanacoとの併用が可能なので、ポイント的にはなかなか優れものだと思います。(陸マイラー的には微妙ですが)
QUICKPay+で、金額の制限がなくなったり、プリペイドカードやデビットカード(対応予定)での対応などの改善が進んでくれば、ますます使いやすくなると思います。
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