nanacoについて
nanacoは、セブン&アイホールディングスが発行するプリペイド型の電子マネーです。
主要コンビニがポイントカードなのに対して、セブンイレブンは電子マネー制を取っています。
nanaco概要
運営母体 | セブン&アイHD |
タイプ | プリペイド |
チャージ限度額 | 残高: 50,000円 1回のチャージ: クレジットカード 30,000円 29,000円(nanacoモバイルアプリの場合) 現金 49,000円 |
チャージ方法 | 現金 クレジットカード オートチャージ |
支払いでの獲得ポイント | nanacoポイント |
Apple Pay | 非対応 |
nanacoの種類
nanaco種類にはおおまかに、下記の5タイプがあります。
- おサイフケータイのnanaco
- カードタイプのnanaco
- クレジットカード、デビットカード付帯のnanaco
- QUICPay (nanaco)
- キーホルダータイプ
おサイフケータイのnanacoとカードタイプのnanacoにはさほど差がありませんが、QUICPay付帯のnanacoは名称こそQUICPay(nanaco)ですが、それぞれが別に働くと考えた方がいいでしょう。
おサイフケータイのnanaco
スマホにnanacoモバイルアプリを入れることで、利用可能です。
カードタイプと違い、発行手数料はかかりません。
支払い・チャージ・ポイントの交換・利用状況の確認がスマホ上で可能です。
カードタイプのnanaco
セブンイレブン・イトーヨーカドーなどの店頭やPC・スマホ・ケータイで申し込むと、店頭でnanacoカードを受け取ることができます。入会金として、300円が必要です。
また、イトーヨーカドー限定ですが、60才以上が対象のシニアnanacoがあります。
チャージは、店頭での現金チャージ、PC・スマホなどでオンラインチャージして、セブン銀行ATMや店頭で残高照会をすることでチャージ金額を受け取れる方法があります。
クレジットカード・デビットカード付帯のnanaco
セブン&アイHD発行のセブンカード・プラスにはnanaco機能が付いているものと、既存のnanacoと紐付けて決済に使う紐付けタイプがあります。
どちらもnanacoとして、加盟店で利用できるのですが、さすがにクレジットカードらしく、クレジット決済でも200円=1ptが貯まります。
また、オートチャージにも対応しているので、nanacoとの相性は抜群です。
セブン銀行はnanaco機能が付いたデビット付きキャッシュカードにはがあり、デビットカードを利用するだけでnanacoポイントを貯めることができます。
QUICPay (nanaco)
ポストペイ型の電子マネーであるQUICPayですが、QUICPay (nanaco)というnanaco機能が付いたQUICPayを展開しています。
nanacoの弱点である利用店舗数をQUICKPayで補うことができ、クイックペイ加盟店でもポイントが獲得できるようになっており、更にセブンイレブンでの利用ではボーナスポイントを獲得できます。
ポイントの付与は紐付けたクレジットカードで決まります。セブンカードではカードのポイントですが、セブンカード・プラスの場合はnanacoポイントが付与される仕組みです。
キーホルダータイプ
スピードパスプラス
ガソリンスタンドのエッソ・モービル・ ゼネラルで決済に利用できるスピードパスプラスですが、QUICPayとnanaco機能が付いています。
nanacoカードと同じく、発行には300円必要です。
nanacoで支払いをすると、ガソリン・軽油1ℓにつき、1ポイント、洗車・灯油・オイル交換では100円=1ポイント貯まります。(nanacoではなく、現金の場合はガソリン・軽油のみ対象)
キーホルダー型ですし、サーシスステーションでは現金チャージもできるので、車のキーにつけておけば、財布を忘れた時などに利用できて便利のように思えます。
ただし、QUICPayの機能が付いている関係上、クレジットカードと紐付ける必要があります。
紐付け可能なクレジットカードが、
- シナジーカード
- JCBオリジナル(提携)カード
- TS CUBIC CARD
- セブンカード・プラス
- セディナカード(OMC)
と種類が少ないのが難点です。
ANA QUICPay + nanaco
ANAスキップサービス、QUICPay、nanacoが一体化したキーホルダーです。発行手数料は300円になります。
上記のスピードパスプラス同様にキーホルダー型で、おサイフケータイを持っていなくてもANAへの搭乗が簡単になり、空港では財布を荷物にしまい込んでも、これがあれば買い物から搭乗までこなせそうです。
申し込みには、ANA JCBカードが必要です。
nanaco利用でのポイント
nanacoでの支払いでは、100円=1ポイントですが、商品によってはボーナスポイントが付く場合もあります。
nanacoへのチャージでポイントを貯める
nanacoへのチャージは、現金・クレジットカードになります。
セブン銀行のATMなどからもチャージできますが、その際も現金を入れる形です。
クレジットカードからのチャージであれば、チャージだけであれば、国際ブランドがJCBのカードはほぼ全て可能ですし、三井住友VISAやセゾンカードなどでもチャージできます。
しかし、チャージでポイントがつくカードはあまりなく、下記のカードが主なチャージでポイントが貯まるカードになります。
カード名 | 貯まるポイント | ポイントレート |
---|---|---|
リクルートカード | リクルートポイント | 1.2% |
Yahoo!JAPANカード(JCBのみ) | Tポイント | 100円=1pt |
セブンカード・プラス | nanacoポイント | 200円=1pt |
ファミマTカード(JCBのみ) | Tポイント | 200円=1pt |
JMBローソンPontaカードVISA | Pontaポイント | 1,000円=5pt (0.5%) |
セディナカード | わくわくポイント | 200円=1pt |
他にもあるのでしょうが、ポイント付与率がかなり悪そうなので、本記事はこの5つに絞りました。
nanacoは、nanaco払い時のポイントが他の電子マネーに対して高く設定されており、通常の買い物であれば、チャージによるポイントが付かなくても還元率は他の電子マネーとあまり変わりません。
しかし、nanaco最大の特徴である自動車税・固定資産税の納付はポイント付与対象外なので、nanacoで支払うメリットが薄れるのですが、上記のカードを利用すると税金を払ってポイントを獲得できます。
ANA陸マイラーにおススメのクレジットカード
Yahoo!JAPANカード
Tポイントは、交換率50%でANAマイルに交換可能です。
nanacoポイントもそうなのですが、ポイントのレートがYahoo!JAPANカードの方が高く、ANAマイルにしても0.5%の還元率です。
JCBブランドしか対応してませんので、Yahoo!JAPANカードを持っていなければ、ANAマイルへの還元はセブンカード・プラスもしくはファミマTカードにして0.25%のマイル還元率で我慢するか、いっそ高還元のリクルートカードにして、ポイントは他の使い方をするかということになります。
JAL陸マイラーにおススメのクレジットカード
リクルートカード
リクルートポイントは通常の支払いと同様に1.2%の還元率を保っています。
リクルートポイントはPontaポイントと等価交換でき、Pontaポイントは交換率50%でJALマイルに交換できるので、JALマイルへの還元率は0.6%と高レベルです。
リクルートカードは、提携ブランドによって対応する電子マネーが異なりますが、nanacoはVISA/Master/JCBのいずれを選んでもチャージのポイント対象です。
JMBローソンPontaカードVisa、セディナカードでのポイントもJALマイルに交換可能ですが、ポイント付与率が0.5%のため、JALマイルへの還元率は0.25%になってしまいます。
リクルートカードを持っていない場合は、これらの年会費無料カードで妥協するか、nanacoのポイントをマイル目当てにするのは諦めるかという選択になります。
正直、nanacoは陸マイラー向きではないかもしれませんが、税金などを直接支払っている人は年会費無料のクレジットカードでチャージしてnanacoで支払うことで節約が可能です。
クレジットカードチャージを始める際には注意が必要
nanacoカード、nanacoモバイル共にクレジットカードからのチャージが必要ですが、注意点があります。
クレジットカードからのチャージをするためには、「クレジットカードの事前登録」が必要なのですが、
nanacoカードの発行、もしくはnanacoモバイルの新規入会・機種変更からクレジットカードの事前登録はすぐにはできない
ということです。
具体的には、クレジットカードの事前登録までに
- nanacoカードの発行からは10日
- nanacoモバイルの新規入会・機種変更からは 4日(正しくは、4日後の朝6時以降)
が必要です。
更に、事後登録完了後24時間経過から実際のチャージが可能になります。
そのため、nanacoカード入手から11日、nanacoモバイル新規入会・機種変更から5日経過しないとクレジットカードにチャージできません。
オートチャージについて
オートチャージはセブンイレブン・イトーヨーカドーのレジで行われますが、可能なのは、セブンカード・プラス及びセブンカードのみです。セブンカード・プラスであれば、オートチャージでもポイントが獲得できます。
セブンカード・nanaco・デビットカードでのポイントの違い
セブン&アイHDが発行するnanacoに、「nanacoカード」「セブンカード・プラス」「セブン銀行デビット付きキャッシュカード」の3種類があることは前述した通りですが、実はこの3つは還元率が異なります。
nanacoカード モバイルnanaco | セブンカード・プラス | セブン銀行デビット付きキャッシュカード | |
---|---|---|---|
発行手数料 | 300円 モバイルnanacoは無料 | 無料 | 無料 |
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 |
ハッピーデーの5%還元 | ○ | ○ | × |
セブンイレブンでの還元率 | 1% | 1.5% | 1% |
イトーヨーカドーやヨークマートでの還元率 | 1% | 1.5% | 0.5% |
デニーズでの還元率 | 1% | 1.5% | 1% |
そごう・西武での還元率 | 1% | 1% | 1% |
セブンネットショッピングでの還元率 | 合計2% | 1% | 1% |
ファミールやぽっぽでの還元率 | 1% | 0.5% | 1% |
JCB加盟店での還元率 | - | 0.5% | 0.5% |
nanacoチャージでの還元率 | - | 0.5% | - |
nanacoボーナスポイント | ○ | ○ | × |
※一部ポイントのレートが異なる場合があります。
やはりデビットカードでの決済は現金と同じという感覚なのか、総じて還元率が低く、ボーナスポイントなども付与対象外です。
どれかを使えとなると、セブンネットショッピングを使わない限りはセブンカード・プラスですが、忘れてはいけないのはnanacoへのチャージで0.5%のポイント還元があることです。
そのため、実質にはnanacoカードの決済はチャージ分を入れると+0.5%になり、セブンカード・プラスで決済するよりは、セブンカード・プラスでnanacoにチャージしてnanacoで決済するのが最もお得のようです。(nanacoが使えない店舗では、クレジット払い)
nanacoが使えるお店
以前はセブンイレブン、イトーヨーカドなどでしか使えなかったのですが、最近ではnanacoが使えるお店は増えてきました。
しかし、コンビには依然としてセブンイレブンのみ(無理からぬことではありますが)ですし、セブン&アイグループ以外ではポイントの加算率が低下するお店もあります。
詳しくは、https://www.nanaco-net.jp/store/ を参照してください。
使えない商品がある
nanacoも決済できないものがあります。
nanacoの発行手数料や電子マネーへの入金には使えません。
また、店舗によって異なりますが、基本的にギフト券などの金券類への支払いには利用できませんし、各店が利用不可を指定する場合があるようです。
ネットショップでの対応
ネットショップの支払いは、セブンネットショッピングのみ可能です。
おサイフケータイ対応のスマートフォンが必要で、支払い画面で”nanaco支払い”を選択して、nanacoモバイルで手続きするか、おサイフケータイにnanacoカードをかざすかで支払いをします。
ちなみに、セブンネットショッピングはポイントサイト経由で購入するとポイントサイトのポイントも貯まります。
デメリット
支払いの幅も広く、扱いやすい電子マネーですが、デメリットを挙げるとすると、「使える店が少ない」ということでしょうか。
加盟店は拡大中ではありますが、コンビニやスーパーはセブン&アイグループのみなので、セブンイレブン・イトーヨーカドー以外の店舗を利用していない人にとっては、利用店舗がかなり限られそうです。
また、そのためにEdy等で可能なポイントの多重取りが難しいという点がデメリットというよりEdy等の電子マネーに劣る点かと思います。
Apple Pay非対応
ほとんどのプリペイド式の電子マネーでもそうですが、Apple Payに非対応です。
まとめ
還元率も比較的高く、何よりも税金・公共料金などの支払いに使えるため、セブンイレブンが近い人は持っても損はないと思います。
ただ、セブンイレブン・イトーヨーカドーなどが生活範囲にない人には向きません。
また、陸マイラーにはあまり向いてるとは言いがたく、マイル目的の人にはお勧めしません。
最初の方で紹介だけしましたが、QUICPayにはnanacoが搭載されたQUICPay(nanaco)があります。
実は、これを利用するとポイント還元率を上げることができるのですが、それはQUICPayの記事で紹介します。
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